暑い、熱い

お盆期間中、バドミントン練習会は二つがあった。週四回が日常だと回数が半分に慣れない、連日の危険な暑さに熱中症警戒アラートが発令され、電気代を気にしながら午前中からエアコンを付けて家でゴロゴロした二、三日あとのバドミントン練習会にワクワク感はあったが。。。。

この日のお昼、外の陽射しは殺人級だ。空調の効いている快適な空間を離れるには惜しいが、バドミントンがしたい、したいけど、この暑さね、どうしても後ろ向きになる。

この暑さを逆手に何かいい考えはないだろうか。

ある、ある。

自転車で家と体育館の往復、四時間バドミントンで爆汗をかき、帰宅後冷水シャワーで体をさっぱりして、冷蔵庫にキンキン冷やしてあるビールをごくごくのどに流す爽快感、ああ、至福の時だ。

この至福の時を味わいには朝から空調の効いている部屋でテレビのリモコンをいじるだけでは手に入らない、だって、今から冷蔵庫にキンキン冷やしてあるビールを飲みたいかと言うとそんなに飲みたくない。

私は体を動かすと暑さで一層ビールが欲しくなるのだ。

小学校の体育館は暑さ対策で大型扇風機があるが、空調設備がない。館内は人の体温だけで熱気が立ちこもってムンムンするのだ。

大半は中高年と二十代数人が暑さにも負けずバドミントンを楽しんでいる。口を開ければ、この暑さは何?この暑さはやばい、去年はこんなに暑かったっけ?もう暑いしか出ないよ、はぁ、はぁ、はぁ。

最初の一時間は技術向上を意図に、ジュニアに教えている男性の方がショットの練習メニューと球出しをしてくれる。この日は繋ぎ球の一つの練習だと、受ける人はコートのやや後ろの真ん中に、両サイドに来た球を浮かないようにストレートに返す。

繋ぎ球だから、とにかく自分が打った球を次に繋げるが目的で、点数を取りに行くではない、それだから球が浮くと相手に叩かれることになる、絶対に避けたいのだ。

伸びしろしかない私達中高年はやってみると、自分でもわかるように球が高く浮いてしまう、今度はラケットの面と打点を調節するがネットに掛かってしまう。始めは3球目で中断になった。5球に出来た時点で楽しさが急上昇、ここで誰かが20回を目指そうと呼び掛けると、待機中の人が大声でい~ち,に~,さん~を数え、雰囲気を盛り上げた。やっている本人が皆に注目されているとやや緊張する、あとちょっとで失敗すると周りからああ~と惜しい声が上がる。

熱気が溢れる。そうなると皆がもっとやりたくなる、何回かやれば慣れてくるが、球出し役にまわる人も球筋をもう少し厳しくする。対処するために足の動きをもっと速くする。来る球に集中すると暑さは気にしていられない、でも足が重くなる。やがて足が付いていけな、止まった途端に呼吸がヒーヒーハーハー、全身に汗が滴れ、速く濡れタオルで汗を拭き、スポーツドリンクを飲んだ。

その後の三時間は試合形式のゲームになる。コートは三面あるから、一回に十二人が入って、十二分間でやる。二十四人以上いれば、一回やって確実一回を休めるが、二十四人以上の集まりは滅多にない、公平を期して二回やって一回休みになる。でも熱中症で倒れたら困るし、怪我したらもっと困る、だから我ら中高年達は無理しないように自分の番を若い子に譲る、そして若い子達の打ち方を見て勉強する。まあ、とは言え、実際にはすごい、すごい、と絶賛するだけで真似したくても出来ないが実情だ。

飲んだ水の量がそのまま汗に出るようで、ウエアーはあっという間にびっしょぬれだ。いくら速乾性、通気性が良いウエアーでも乾くことなく、汗で重たくなるから着替える。3,4枚を着替える人はごく普通だ。自分もそうだったが、汗が途切れなく毛穴から噴き出すから着替えて三十分も持たないまた濡れる状況に、これは傘を差さずに雨の中を歩くと同じじゃないか。濡れたら直ぐ着替えたら洗濯物が増えるだけじゃん。そう思うと着替えを一枚にする方針転換した。

自分は集中力をコートに注げば汗濡れのウエアーに徐々慣れると分かった。もう一つ分かったことは、ここに集まった人は熱いバドミントンラブで高温の暑さに屈しないのだ。

ちょっとお馬鹿さんに見えなくもないかもしれない。。。。