家は坂の上にある。駅からの帰り道は平坦な道路を始め、次は150メートルほど緩やかな坂を上って一曲がりして、更に二段階の坂を上って辿り着く。この道を徒歩か自転車かで通るなら、私に言わせれば山登りだ。
バドミントンに利用する近場のいくつかの体育館は自宅から3-5㎞ほど、数年前までは車で行ってた。
バド歴と年齢が共に一年つづ重ねていくなかで、この二つの現状をチャットで表現すると、両者はかなり開きのある右肩上がりしている。実感としては、年齢は毎年必ず一つ上がるに対して、バド力は僅かに上がるってことだ。
それでも感謝だ。後々は年齢が右上がりにバド力は心臓停止の心電図のように横線に、その後は右下がりに転じるのだろう。
この必然的なことを遅らせたいに考える。筋肉量についてもう少し考えたほうがいいのでは?
いくつになっても筋肉は鍛えられる、筋肉を鍛えた分に裏切らないらしい。私のような中高年の女性が熱心にバドミントン練習をすると、バドミントンに必要なトレーニングを取り入れないと身体が思うように動けないと分かるが、苦手を超して苦痛ほどだ。
そこで交通手段に目を付けた。少しでも脚力増強をしたい、近場の移動なら快適な車を止めて自転車にした。
ヘルメットをかぶり、バド道具を背中に行き、帰りにペタルをこぐ。
始めは五分をこいだだけで太股がズキンズキンと、一こぎが重たく感じた。体育館に着き、バドミントンをする前に足もう疲れていた。今度は自宅を目前にするあの上り坂に泣かされる。
ここは意地でも自転車をこぐ、ハンドルが左右にぶれでも頑張って一こぐ、これがトレーニングの一環だと決め、けっして足が地に着き押して帰らない。
雨天以外、季節に関係なくこのスタイルで続けている。5㎞ぐらいの距離に短期間で慣れたことはまた驚きだ。
そして自転車の自由度の高さにも気付かされた。車には駐車場に悩まされることがあっても自転車にはない。体育館なら駐輪場は無料で駐車場は数百円かかる。節約した駐車代はほかの物を買うとなんか得した気分になる。普通の自転車だから、電気も使てなく環境にやしい。
一石二鳥だけにとどまらず、いいこと尽くしだ。
桜が咲く春に、川沿いの桜並木の下に自転車で走る。そよ風が肌を撫でる、週2、3通るから高確率で桜吹雪に遭う。猛暑日、残暑きびしい日にも桜並木の木陰に助けられている。冬の寒さにむしろへっちゃら、強風こそ最強の敵だ。
「このぐらいの距離ではトレーニング効果が薄いと思うよ、たまにもう少し距離を伸ばした方がいいのでは?走ろうよ。」と半年過ぎたごろに夫が言った。
その後、彼の誘いに乗せられ、始めて往復数十㎞を走った翌日にバドの練習がなかったことに幸いだった。